辺境ライフをあまりおすすめしない理由後編(コミュニティでの苦労編)
前回に引き続き、辺境ライフをあまりおすすめしない理由を書いていこうと思います。
(前回の記事)辺境ライフをあまりおすすめしない理由前編 (仕事での苦労編) - カナダの辺境で永住権を目指すブログ
前回の記事はざっくり言うと上司の性格がひどすぎるという日本社会でも起こり得る出来事でしたが、今回はコミュニティについて。現在僕が住んでいる場所は人口100人ほど。その内半数以上はfirst nationというカナダ先住民の人達。残りのほとんどはカナダの別の地域から移住してきた人達です。
自分にとって一番大きい理由は、友人が出来ない。馴染めないことです。
今現在人生で初めて、周りに友人が一人もいません。挨拶はしますが、普段連絡を取ったり、遊びに行ったり食事に行ったり出来る友人は一人もいません。
僕は今までの人生で友人、知人が一人も居ない地に移動するという経験が計7回あります。(大阪、ビクトリア、トロント、バンクーバー、アデレード(オーストラリア)、ホワイトホース、今のところ)そして毎回自然と友人が出来、今も連絡を取っている友人も各地にいます。それが今回は全く出来ない。その状態が2年も続いています。
何故なのか?と考えました。その答えは、お互いに興味が無いからだと思います。友人としても、人生の先輩としても、異性としても、一緒に時間を過ごそうと思わないんですよね・・・。
もっと詳しく言いますと、共感できる部分、尊敬できる部分が余りにも少ないので・・。日本で生まれ育った僕の目からすると以下のように常識の範囲外な部分があまりにも多すぎます。
・肥満率が高すぎる
肥満じゃない人を探す方が難しいレベル。肥満じゃない人(僕含む)は一割ぐらいかな・・。肉が服からはみ出てようが気にしていない様子。なぜなら周りもそうなので、注意する人も改善する人もいない。
・酒、タバコ、ギャンブル中毒者の多さ
特にアルコール中毒者はたちが悪いです。以前アルコールの販売を拒否した際に、”Do you wanna die in this country?” と脅されたので警察沙汰になりました。
・働いているのか微妙な人が多い
これは噂程度なので信憑性は100%ではないですが、ファーストネーションは過去に差別を受けた歴史から政府からの援助金を受けており、それを基に生活している人もいるらしい。そんなこと本人達には聞けません。
もっとはっきり言うと怠惰な人が多いんですよね・・。向上心を感じないし、その必要も無いんでしょう。これは自分が日本で生まれ育ったから感じる視点だと思います。努力していない人がどんどん社会のはみ出し者になっていくという日本での現実がここには当てはまらないように思います。
あともう一つネガティブな点として、犯罪に巻き込まれることもありました。
一応警察署もあるんですが、田舎なのでセキュリティが甘いと思われているんだと思います。万引きや強盗に遭った経験もあります。同僚がお金を盗んで雲隠れしたこともありました。
この生活を始めて2年になります。冬場はマイナス40度ですし、色々と不便な生活ですが、一番きついのは人間関係です。僕がこういった現状で暮らしていることを知っている友人は少数ですが、愚痴を聞いてくれる友人がいなければ2年もやってこれなかっただろうなと思いますので、いつも感謝しています。
これからユーコンに来て永住権を取ろうと思っている人はホワイトホースで仕事を見付けるのが一番無難だと思います。小さいコミュニティが全て僕みたいな環境だとは思いませんが、日本に生まれ育ち日本人としての常識を持った人にとっては、ある程度人口が多いところに住む方がいいのではないかと思います。ある程度暮らしてから判断するというのもいいかもしれませんけどね。